三方活栓とは点滴を行う際に使用をするものです。三方活栓は、T字型の道具で、T字の先には、それぞれに差し込み口があります。

通常の点滴は、一本のチューブで、メインの輸液と患者さんの血管を繋ぐ形となっていますが、三方活栓を途中に挟む事によって、もう一つの注入口を得る事になり、繋がっているチューブの途中から、点滴以外の薬品を入れたりすることが可能になります。

医療従事者の間では、三方活栓から注入する事を「側管投与」と言います。側管投与を用いて、抗生剤を注入したり、急変時は、昇圧剤や、強心剤をすぐに入れることができます。また、三方活栓は意図的に点滴が流れないように、ロックが可能になります。

ロックをするために矢印のつまみがあり、矢印の向いている方向は、点滴が流れないようになっています。三方活栓の使用方法は、点滴に繋ぐチューブと、患者に刺す針に繋ぐ延長チューブとの間に、三方活栓を繋ぎます。

注意点として、三方活栓を繋ぐときは、不潔になりやすいので、清潔操作で行うようにすることです。繋ぐ箇所を手で直接触れたりして不潔にすると、抵抗力の弱っている患者さんは感染のリスクが高まります。特に、点滴開始後に三方活栓を使用する場合は、不潔になりがちですので、点滴を開始する前に、三方活栓を繋ぐのが良いでしょう。

そして一番大切なのは、三方活栓は、矢印のつまみの向きに注意をしないと、点滴が流れなかったり、逆流したり、もれたりします。三方活栓は、看護師の使用する道具として、頻度が高いので、絵で見て、ロックの仕方や、使用方法を学ぶと良いと思います。