パルスオキシメーターとは、主に手の指先に装着をして、動脈血酸素飽和度と、脈拍数を計る道具の事です。

動脈血酸素飽和度とは、赤血球の中にある、酸素を運ぶヘモグロビンという組織が、どの程度(パーセントで示す)酸素を運べるのかを示したものです。動脈血酸素飽和度を調べる事で、呼吸状態が良好かを知る事ができます。

使用する場面としては、呼吸状態の悪い事が予想される人で、肺炎や肺癌の患者さん、嘔吐後、窒息時、意識消失や低下のあったとき、術後、ターミナルケアの人などです。

測定の方法は、特別難しくはなく、パルスオキシメーターは洗濯ばさみのように開くので、開いたところに、指を入れると約5秒ほどで、測定値が出ます。主に手の指で測りますが、足の指、耳たぶでも測定が可能です。

使用上の注意点

注意点としては、チアノーゼなどで、指先などの末梢が冷えていると、毛細血管が収縮して、測定が不能になります。
その時は、暖かいタオルなどで指先を暖めてから装着すると測定ができます。

また、装着して5秒程で値が出ますが、末梢が冷えているときなどは特に、パルスオキシメーターが酸素飽和度を測定し切れていない事があり、低い値で表示される事が多々あります。30秒くらい装着をしたままにしておくと、正しい値が出されますので、必ずすぐ外さないようにして下さい。

肝心なのは、動脈血酸素飽和度の正しい値を知り、判断(アセスメント)できる事です。一般的に正常値は95パーセント以上で、94パーセントを下回ると、呼吸状態が悪いとされますが、高齢者の場合は、90パーセント以上あれば良しとされることもあります。逆に80パーセント台だと、酸素投与などの適切な処置が必要になるため、医師への報告が必要です。60パーセントから、70パーセント台だと、意識消失や命の危険に関わりますので、早急な対応が求められるでしょう。