膀胱留置カテーテルは直接導尿させるための道具であり、ADL低下している患者さんに対してどこの科でも使用するものです。
しかし、「膀胱温測定付き膀胱留置カテーテル」は導尿のみならず膀胱温も測定することができて便利です。
よく体温計を腋下(ワキの下)に挟みますが、あれは本当に指標程度であまり正確ではありません。しかし、膀胱温というのは実際の患者の粘膜の温度のため正確に体温を知ることができます。
使い方としては、膀胱留置カテーテルの接続部分にモジュール(カセット)と、そこからつながるコードをモニターに接続すると表示されます。
正しい使い方はモニターに接続するだけの簡単なものです。しかし、体温管理に重要な役割を持っていて、とても便利です。患者の適応としては、体温管理が必要な患者。
たとえば、脳神経外科の患者。CPA蘇生後低体温療法をする患者。体温管理は様々な局面で重要とされます。低体温療法の例をとってみると、48時間体温をじっくりあげていく脳保護目的の療法があり、0.1度の体温の上がり下がりが重要になってきます。生死にかかわることなので。そんな時の指標になるのがとても便利です。
とくに患者につかってはいけない禁忌はないと思いますが、ADL機能が保てている患者にはなかなか使う機会はないと思います。