看護師になったら、必ず一度は使うであろうバッグバルブマスクについての説明をします。

バッグバルブマスクとは、マスクと、風船のように膨らんだバッグがセットになったもので、口腔よりマスクを装着して、自分で呼吸の出来ない患者さんに、医療従事者が酸素を送り込んで、強制的に呼吸をさせるための道具です。

自分で呼吸の出来ない患者、つまりは、心肺停止状態や、窒息時、意識消失をした患者さんなどに用いられる事があり、バッグバルブマスクを使用するときは、救命時、つまりは命の危険があるときがほとんどです。

使用方法ですが、まずは、ベッドなどに仰向けにし、首を後屈させて、気道の確保を行い、十分な換気経路を確保します。次いで、マスクで、患者さんの口腔から鼻腔までを覆うように固定します。このとき、空気が漏れて、十分な換気が出来ないと困るので、ぴったりと覆うようにするのがポイントとなります。

また、一人で行う場合は、片手で固定をし、二人で行う場合は、両手でしっかりと固定しましょう。次に、風船のように膨らんでいるバッグを押して、空気を送り込みます。十分に換気が行われていれば、肺が膨張し、胸郭が上昇するので、必ず胸郭の動きを注目します。

ただ、一般的には、バッグバルブマスクのみでの救命はしません。
必ず、胸骨圧迫もセットになります。胸骨圧迫を30回行ったら、2回、バッグバルブマスクでの換気を行うのが良いです。

バッグバルブマスクが正式名称ですが、医療従事者の間では、アンビューバッグと呼ばれる事が多いです。