心電図といっても、モニター心電図や、ホルター心電図など、いくつか種類がありますが、今回は、看護師が使用する頻度の高い、12誘導心電図についての説明をします。12誘導心電図とは、10個の電極を体に取り付けて、心臓の動きを多方向から測定するための装置です。

使用するケースとしては、心筋梗塞や、狭心症、不整脈のある患者さんで、急激な胸の痛みや、胸の不快感を訴えたり、意識を失った患者さんや、頻脈や徐脈のあるときに使用をするので、急を要する事が多々あります。

使用方法としては、まずは、患者さんをベッドに仰向けにします。そして、胸と手足が見えるように衣服を脱がせるなどします。ここからが肝心ですが、重要なのは正しい位置に、正しい電極を装着する事で、間違っていると、測定が出来ません。

電極は、胸に6個、両手両足に1個ずつ装着します。電極には色が塗ってあるので、色で判別して装着をします。赤は第四肋間胸骨右縁、黄は第四肋間胸骨左縁、緑は黄色と茶色の間、茶色は第五肋間と左鎖骨中央線の交点、黒は左前腋窩線上、紫左中腋窩線上となっています。

手足の電極は、赤は右手、黄色は左手、緑は左足、黒は右足に装着します。急変時に装着をすることがあり、慌てていると間違えてしまう事があるので、普段から図を見るなどして、頭に入れておくのがよいでしょう。

私自身、急変時に装着できなくて、医師から怒鳴られたこともありました。一つ参考までに、私の覚え方を以下に載せておきます。まず、胸の装着は、心臓の右側から、あきみちゃくむ(赤、黄、緑、茶、黒、紫)で装着と覚えました。

手足の装着は、右手、左手、右足、左足の順番に、あきよしくみこ(赤、黄、黒、緑)と覚えました。覚え方はともかく、看護師をする以上は、装着方法は覚えておかないとなりません。