看護師になって毎日のように使う機会のある酒精綿。酒精綿とは、縦横約3cm四方に切られた綿に、メタノールかイソプロピルアルコールを浸したものです。殺菌作用があるので、酒精綿で拭く事で、簡易的に殺菌が可能になります。

使用する場面としては、検温で使った体温計を別の患者さんに使うときに消毒をしたり、点滴や注射の時に、刺入部を消毒したり、注射後の止血に使用したり、嘔吐後の汚染部位を拭いたり、血液がたれた所を拭いたり、医療機関は清潔操作が求められ、消毒をする場面が多々あるので、その分酒精綿の使用頻度も高いです。

使用方法は、拭くだけなので、特別難しい事はありません。注意点としては、綿にアルコールが含まれているので、拭いた後は、アルコールで拭いた箇所が塗れています。このアルコールが乾くときに、殺菌作用が得られるので、処置をする時は、アルコールが乾くのを待ってから行う必要があります。

強く拭いてしまうと、アルコール分がたくさん出てしまいます。軽く拭くだけでも十分な効果が得られます。また、目の付近や傷口は、酒精綿で拭いてしまうと、痛みを伴いますので、拭かないようにしてください。

最近では、酒精綿が一回使い切り用に袋に入っているものが主流で、医療従事者の多くはポケットに持ち運んで使用をしています。