一言で「看護師」と言っても色々あります。

ここでは「専門看護師」「認定看護師」「訪問看護師」についてお話したいと思います。

専門看護師

看護師には色々な種類があり、その中には『専門看護師』といった人もいます。『専門看護師』とは、特定の分野における看護活動、看護師専門の相談・指導を行える職業です。

『専門看護師』は1996年に始まった“看護師制度”で、看護師制度がはじまってから19年程経ちます。

現在、専門看護師の“特定の分野”は10個程指定されており、10個程ある専門看護師になる事が可能な分野は、『感染』『地域』『精神』『クリティカルケア』『がん』『家族介護』『小児』『母性』『成人』『老人』以上となっています。

専門分野における調整役を行うのも専門看護師の役目の一つと言えるでしょう。医師・看護師等が一つの医療分野でも働いていますから、それぞれの医師・看護師の連絡調整がしっかり機能しなければ、全体の機能が上手くいかなくなるので、専門看護師が医師・看護師達の間に入る事により、意思疎通をスムーズに行えるようにします。

医師・看護師の間で誤解があった際、亀裂が入る場合が無いとは言い切れないでしょう。そういった状況も専門看護師の出番ですから、問題が起こった看護師達の間に入り、問題を解決できるようにします。

専門看護師は、看護師を教育する必要がある場合もあります。『専門看護師』が看護師の管理を行って、看護師の教育課程を実施することもあるとされています。

『専門看護師』は自分の看護師としての能力を高める事も必要です。その為、自分の能力を高める為に努力を日々怠らない様にしなければなりません。

専門看護師になるために必要な事

特殊な看護師の職とされている『専門看護師』になる為には、ある条件を満たす必要があります。その条件を満たすことが出来なければ専門看護師にはなれません。

まず専門看護師を目指すには、『看護師免許』を“取得”することが必要です。
しかし、専門看護師と似ている特殊な看護師資格の『認定看護師』と同じく、“保健師”“助産師免許”を取得している場合でも、専門看護師の資格取得条件をクリアする事が出来ます。

ですが、これらの資格を手に入れる前に看護系の大学院の“修士課程”を修了しなければなりません。それに加えて、実務の経験も必要とされます。
その実務経験は合計で5年以上、特定の分野に絞ると3年以上の実務経験が求められます。実務経験の内の1年は、専門看護師で含まれる特定分野における実務経験といった条件になります。

これらの条件を満たさなければ、『専門看護師』の認定を受けることは不可能です。もし一度専門看護師の認定を受けても、更新の機会が5年に一度行われます。

認定看護師

今では医師のサポート、患者さんの身の回りのお世話をするのは一言で『看護師』と言われています。しかしその『看護師』の種類は様々になってきているので、看護師も細分化されてきているということでしょう。

看護師の様々な種類の中に『認定看護師』という人がいます。『認定看護師』は“日本看護協会”といわれる団体で認定作業が行われています。

看護師の中でも、特定の分野における能力が優れている人におくられる称号が『認定看護師』です。

認定看護師になるには

『認定看護師』になる為には、一つの分野で豊富な専門知識を持ち、そして知識の他にも熟練した技術を身につける必要があります。

ですから、認定看護師は通常の看護師よりワンランク上と考えられています。認定看護師になった場合基本の看護業務だけでなく、通常の看護師にはない認定看護師のみに与えられる仕事を行うことになるのです。

認定看護師は通常の看護師と同じく、患者さん・そのご家族とのコミュニケーションや身の回りのお世話も行っています。

しかし認定看護師は看護業務に携わっている人達の管理を行う事が可能なので、認定看護師になると、看護師をはじめとする看護職員にアドバイス・指導を行えるという事です。

ですから、看護職員がもしも仕事に関するストレス、悩みを抱えていた際は、その看護職員に対して認定看護師の人がカウンセリングを行えるという事になります。

認定看護師はベテランで優れた技量を持つ人なので、様々な特権を与えられているのが認定看護師の特徴とされています。

認定看護師の条件について

『認定看護師』を目指すには、複数の条件をクリアしなければなりません。条件をクリアすることによって、認定を“日本看護協会”が行い、そこで初めて『認定看護師』になれるのです。

まず認定看護師になる為に必要な“看護師免許”を取得しなければなりませんが、その他には“国家資格”である『保健師』、『助産師』等の免許を取っている場合も認定看護師の対象になります。

ですが、認定看護師は優れた能力も必要とされますから、免許を持っているだけで認定看護師になれるとは限りません。

認定看護師になる為に必要な資格、優れた能力に加えて、5年以上の実務経験が必要になります。

しかし実務経験は連続で5年という必要はないので、合計で5年以上になっていれば条件を満たしたとされます。

いくつか『認定看護分野』がありますが、3年以上特定の分野で実務経験を積まなければなりません。他にも認定看護師の資格を取得する方法があり、例えば実務経験がない場合でも“認定看護師教育課程”といわれるカリキュラムがあるので、そのカリキュラムを修了した後でも資格を取得する事が出来ます。

訪問看護師について

今の時代では病院に入院するという選択肢だけではなく、患者さんの容体によりますが、自宅療養が可能になっているのもあって、自宅療養を希望する患者さんもいます。

入院ではなく自宅療養を選ぶと、定期的に医師と看護師が自宅を訪問し、患者さんの容体をみる必要があります。

自宅療養を選んだ患者さんの自宅を看護師が訪問し、身の回りの世話を行うことを『訪問看護師』とされています。『訪問看護師』は、訪問看護師として専門的に“訪問看護”を行う人は多くはないですが、そういった職種の人は少なからず存在しています。

訪問看護師の仕事はどういったもの?

『訪問看護師』になった場合、患者さんの身の回りのお世話をする等、通常の看護師と同様の仕事を行います。通常の看護師なら患者さんの身の回りのお世話、患者さんとコミュニケーションをとって心を落ち着かせる等が基本ですが、『訪問看護師』となると、それだけでなく他の仕事も与えられる為、もう一つの仕事が加わります。

訪問看護師ならではの仕事は、“看護に関する家族へのアドバイス”になります。

患者さんが病院に入院するのを選んだ場合は、身の回りの世話は看護師が行いますが、患者さんがもし入院でなく自宅療養にすると、その場合訪問看護師は定期的に自宅を訪問する事しか出来ないので、患者さんが自宅療養を選んだ場合は看護師ではなく、患者さんの家族の方が身の回りの世話をすることになります。

その為、患者さんの家族に看護に関するアドバイスをしたり、もしくは看護についての悩みを抱えている際には相談にのる事もあります。ですから、患者さんの看護によって家族の方が心身ともに疲労していたり、悩んでいる等で相談にのらなければならない時はしっかりと話を聞いたり、アドバイスをしなければなりません。
相談にのらなければならないので、ある程度はコミュニケーションが必要と言えるでしょう。

訪問看護師になるために必要な事は?

『訪問看護師』を目指すには、当然ながら条件があります。訪問看護師になる為にまず“看護師免許”が必要になります。それに加えて、一定期間で研修を行っている市町村もあります。

訪問看護師であれば、医師が一緒でなくても訪問看護師だけ訪れる場合もあるので、その時にもし患者さんの容体が急変した際、看護師の判断で初期の医療を行わなければならないこともあると言えるでしょう。

そういった場合に対応する為にも豊富な専門知識、優れた技術が必要とされるので訪問看護師は貴重な人材とされています。