看護師の職場と言うと「病院」と連想されがちですが、そうとも限りません。今回紹介するのは「保健所」「訪問看護」です。

病院での働き方と若干の違いはありますが、看護師の大事な仕事と言えます。病院勤務を希望される方がいる一方、これらの勤務場所を希望される方もいます。

看護師が保健所で働く

看護師として働ける場所の中に“保健所”がありますが、保健所で看護師として働く場合、病院で看護師として働く時の役割と少し違いがあります。

保健所で働く場合、健康についての指導を行うことが多い為、保健所の看護師も保健所に訪れた人に健康についての指導を行う事が多いとされています。

指導する内容は病気の予防法や健康管理等についてになります。保健所には『保健師』といわれている資格もあり、その保健師の資格を看護師が持っている場合もあります。

看護師免許を所有しているという人は、学校卒業後に保健師の養成機関に入る事が可能です。今では看護系の大学もありますから、このような4年制の大学を卒業すると、“看護師の国家試験”の受験資格だけでなく、保健師の受験資格を取得する事が出来る為、「保健師」「看護師」のこれら二つの資格を取得している人は少なくないとされています。

保健所は妊婦さん・幼児・老人の人もよく来られます。ですから看護師は保健所に訪れる人のケア、身の回りの世話をする事も仕事の一つと言えるでしょう。

そして保健所で働く看護師は、保健所から自宅療養している人への『訪問看護』を行うこともあるので、保健所の看護師は訪問看護師の性格を持ち合わせている特徴があるのです。

訪問看護として働く

看護師として活躍できる職場は色々あり、中には自宅療養をしている患者さんのケアを重視して行うところもあります。自宅療養をしているそれぞれの患者さんの家庭に訪問し、看護を行うことは『訪問看護師』といわれています。

『訪問看護師』は医師と同行し、看護を行います。患者さんの家を個別に訪れ、診察する医師のフォローをしていきます。看護師の本来の主な仕事である患者さんの身の回りの世話をするという仕事も、勿論訪問看護師にもあります。

病院に勤める看護師と同じく、訪問看護師も日常生活を送る患者さんの介助をします。具体的に食事・入浴・排泄といった事も含まれており、自宅療養している患者さんの世話は主に家族等の周囲の人が行っています。
ですから訪問看護師はプロとして視点に立ち、患者さんの家族に日常生活における介護に関するアドバイスをする事もあるのです。

訪問看護師が医師と同行せず、一人で訪問看護をする事もありますから、その時は医師の役割を看護師が担うという事になります。訪問看護師が一人で活動する際、仕事を主体的に行います。何故かというと単独で行動する際、訪問看護師は病院の看護師と同じ様に医師の指示のみを聞いて行動するというわけにはいかないからです。

つまり訪問看護師は、器具・薬・治療法等、総合的な医療についての知識が必須となります。一瞬の判断力、患者さんの容体に対する洞察力、そして判断力が必要なので、高い能力を身につける事が大切と言えるでしょう。