本当に触診による診断がうまい医師に出会えて良かったと実感した出来事です。

体調に不安を覚え病院へ行くことに

もともと腎臓があまりよくない状態だったのですが、いつもに増して調子がよくなく病院にいくと入院となりました。むくみもあったので通院をすると血液検査を行い、すぐさま入院となり病室へ行きました。

病室では利尿剤とステロイドの点滴を看護師さんにされながら、説明と手続きが行われ2時間が経過する頃、腰に今まで感じたことのない痛みが襲って来たのです。

なんとか我慢はできますが、ズシンズシンと重い痛みに看護師さんを呼ぶと、主治医ではない先生が来てくれて様子を見るも、血圧を測ってくれたのですが、多分点滴をしているせいでしばらくすると落ち着くので様子を見てくださいとの事だったのです。

痛みもありあまり動きたく無いので、一応母にもこの時点で連絡を入れておいたのですが、これ以降記憶が飛び飛びになる私。

それから一時間程経過しましたが、痛みはどんどん酷くなり、我慢するも脂汗が出て、吐き気と意識もくらくらし始めた頃、母親が病院に駆けつけベッド上でうなる私の異変に気がついたのか、また看護師さんを呼んでくれたようです。

この時すでに意識が飛んでいた私に、他の患者さんの対応が終わった主治医の先生が大慌てで飛んできてくれて、私の腰を押し始めました。

触診がその後の運命を変えた

痛みの場所を探るように順番に痛い場所と痛みの度合いを聞くのですが全体を触るとすぐに、そばにいた看護師に至急点滴の中止をして下さいと指示を出してくれたと、後日母より聞くことになりました。

当時私はそのときぐったりしていて、空返事しかしておらず、至急父を呼ぶか悩んでいたそうですが、主治医いわく最初の異変で触診をしてすぐに気がつくべきでしたと言われました。

もしあのまま、気がつかずに放置されていた場合、腎不全から透析コースだったようです。幸いにも寸前のところで最悪の事態は免れたとの説明を、ある程度回復した際に両親とともに聞きました。

退院を迎える前にそのときの様子を聞くと、腎臓が腫れて硬さが異常だった様で、変異に早く気がつくべきだったとの理由と謝罪も受けました。医療ミス?とも思いましたが、退院後セカンドオピニオンで別の病院の医師に聞くとこの処置はどこでも同じですと言われ触診のうまい先生で助かりましたねと、今も言われ続けています。

まさにあの先生がいなければ、透析をする生活を送っていたのかと思うと背筋が凍りますが、今となってはその手だけで最良の手段をその場で判断してくれた医師に感謝するばかりです。

何人もの医師に出会いましたが、今でも本当に感謝している腎臓内科医の先生です。

一言

見方を変えると診断ミスと受け取れるかもしれません。

しかし、病院スタッフの連携がしっかりと取れていたおかげで、主治医が適正な診察をすることができたわけです。

結果として、人工透析を受ける人生を送らずにすみました。

病気というのは時に診断が難しいものです。腰が痛いという症状でも、いくつもの疾患を疑うことができます。

適切な処置をしているはずなのに、今回のように症状を悪化させてしまう場合もあるのです。

しかしそのようなときにでも、病院スタッフの連携がしっかりと取れていれば、素早く対処をしてくれ、間違いをただし、正しい処置をしてくれるようになります。

ミスを誤魔化さず、間違いは間違いと認めるお医者さんも勇気があることだと思います。