私は大学で看護を学び、他の大学の大学病院で5年間看護師として働きました。
看護師になるためには大学か専門学校の選択肢があり、迷わず大学を選びました。理由は多職種に就職した場合も大学卒業という学歴が付くから、という安易な考えでした。実際に入学してみると、大学では保健師の資格も取れるという理由で入学している同級生の多い事に気づきました。またその大学では養護教諭や助産師のコースもあり、人気の大学だったのです。
私は何も考えず、看護師と保健師を取得して、就職をしました。今になって、「養護教諭の勉強も仕事も楽しそうだな~」なんて思います。
現場でのリアリティショック
実際に働いてみて、衝撃を受けました。学生の頃から「看護師はリアリティショックを受ける人が多いよ」と聞いていましたが、本当にショックの連続でした。
今まで学生の頃は1:1の看護を学んで来たのに、実際の現場では同じ時間で7~20人を見ることになります。最初の時点で何をすればいいのかも分からず、しかし先輩は(その時は)恐い。
同期で固まって相談し、作業する事もありました。すると先輩から「学生じゃないんだから固まらない!」とお叱りを受ける。その繰り返しでした。私が入職して配置された病棟は比較的落ち着いており、先輩も優しい人が多かったので、のびのびと仕事をさせてもらえました。
インシデント(ハプニング)はいつ起こってもおかしくない
月日が流れ、少しずつ責任のある仕事を任せられ、自分もやりがいを感じている頃にインシデントを起こします。インシデントは何年経っても気持ちが滅入るものです。
一年目の時は、最終責任者ではなかったのですが、年数が経つにつれて責任が出てくるとインシデントも起こしてきます。どうしても起こってしまう事象もありますが、やはりショックは強く残ります。
そんな時は、やはり先輩が頼りになりました。その事象の振り返りをしてくれたり、帰りにご飯に誘ってくれたりして、私のサポートに回ってくれました。本当に心強かったです。
経験を積み、中堅と呼ばれる領域に入ると、また違う悩みが出てきました。先輩と後輩の板挟み、そして責任のある仕事の多さです。仕事を押し付けてくる先輩も少なからずいました。
「今日あなたはリーダーなんだからこれくらいはやって」
と言われ、更に後輩の指導もして。ここで助けてくれる先輩もいますが、そうで無い場合は泣きそうでした。正直、1年目の時より大変さを感じました。そして病院全体の委員会や会議への参加など、仕事は多岐に渡ってきます。
色んなところと折り合いをつけて、うまく仕事をこなしていく人間力も必要だと感じました。