転職をしてみて感じたこと

私は現在、看護師として働いていますが、過去に転職した経験を持っています。転職というのは「病院」から「病院」へです。

世間で看護師という職業は「転職が多い」と言われているそうです。その意見に看護師である私自身も納得できる部分があります。人それぞれ転職の原因はあると思いますが、一番の原因として考えられるのは「夜勤勤務の大変さ」ではないでしょうか。夜勤勤務ができる看護師はそれなりの環境が整っていないとできないと思います。

独身であること

独自であるというのが絶対条件というわけではありません。結婚していても夜勤をされている方は沢山います。ただ、昼と夜が逆転する生活となるので上手く一日の予定を組まないと、夫婦がすれ違いの生活になってしまいます。また子供がいる場合には、子供と接する時間が短くなってしまうことがあります。つまり、育児と家事の両立が大変になってくるのです。

結婚しているのであれば家事をしなくてはいけません。ただでさえきつい仕事ですので、家事を完璧にこなしながら働くのはなかなか難しいことです。子供がいれば、幼稚園や学校の準備をしなければいけません。そこまで気が回らないかと思います。

体への負担

昼と夜が反対になっているので、少なからず体に影響が出てきます。初めのうちはそこまで感じないのですが、長く続けているとどんどん調子が悪くなってくるのです。私の場合は整理不順になってしまいました。夜勤が直接的な影響かどうかはわかりませんが。また偏頭痛にも悩まされるようになりました。

もしかしたら、家族に影響を与えているということが心的ストレスとなり、これらの症状を引き起こしているのかもしれません。

夜勤の他にも「人間関係」が転職の大きな理由となるでしょう。

人間関係に気を付けたい

女性中心の職場というある意味特殊な環境ですので、女性特有の問題がどうしても発生してしまうのです。誰が好きであるとか、嫌いであるとか。誰々があんなこと言ってただとか。そういった話が出てくるのです。すると派閥のようなものが出来上がり、居心地が悪くなる人も出てきてしまうのです。

仕事が大変ということもあり、どこかしらに捌け口を求めているのかもしれません。それが余計に人間関係悪化に拍車をかけてしまうのです。本来なら仕事で大変であれば「みんなで協力しよう」となれば良いのですが、なかなかそうはいかないものです。看護師長が上手くまとめていればそういったことが起こらないかもしれませんが、看護師長が率先して陰湿なことをする場合もあるので、そうなると本当にドロドロです。

また、ドクターの人柄も大きく職場に影響を与えます、。ドクターの中には高圧的な態度をとる方や、セクハラ紛いの言動をする方もいます。そういったことを右から左に受け流せるくらいの器用さが必要かもしれません。

夜を含め、長時間職場に勤務しているため、コミュニケーション関連のトラブルは発生しやすくなります。職業柄、患者さんを預かる身として正確な仕事が求められますし、それに応じて、どんどん仕事はたまっていきます。自分一人で全てに完璧に対応するのは不可能です。そういったときに、仲間の看護師とコミュニケーションが上手くいっていれば助けてもらうこともできますし、それによって心の持ち方が全然変わってきます。

ということもあり、患者さんのためは勿論ですが、自分が働きやすくするために、日頃から回りの看護師と良い人間関係を作っておくことは非常に重要なことです。

転職を考えている方へ

現在、問題なく看護士として働いている私ですが、私が病院を変える際に重視したことは、有名な病院だからとか、給料が良いからとか、そういった理由では決めませんでした。どんな病院にもメリット、そしてデメリットがあると思っています。大きい病院だから安定して勤めることができるとか、待遇が良いとか、自分にとって良い職場かどうかは実際に勤めてみないとわからないことです。

ワンポイントとしてですが、大きな病院で給料も安定しているというのはとても良いことなのですが、安定しているということで働いている人間に「余裕」が生まれてきます。この余裕を仕事に活かせば良いのですが、「人間関係の悪化」に繋げてしまう人もいます。

話を戻しますが、転職する際に失敗しない方法としては「自分の考えや希望はしっかりと伝えること」が大事です。

新しい病院で面接をするときに、募集内容と異なる説明をされることがあります。大きく異なることもありますし、「そのくらいなら…」と思うこともあります。ただ大小関係なく募集内容と異なる提示を受けたときには注意が必要です。公に提示している内容を簡単に変更するということですから。もし就職したとしても、どんどん変更される可能性があります。すると安心して仕事ができなくなってしまいます。

また、自分の意思を貫くことが必要となります。なぜか面接の場だと、その場の雰囲気に飲まれてしまうことがあるかと思います。気持ち的に「就職させてください」と言う気持ちでは面接に臨まない方が良いでしょう。表現の仕方として悪くなるかもしれませんが、「就職してあげる」位の方が良いでしょう。安心してください。看護師は不足しているので、働く場所は沢山ありますから。

相手の提示した条件をすべて鵜呑みにすると、結局転職を繰り返すことになりかねません。

私自身が転職をしてみて、病院の規模や給料も大切だとは思うのですが、それ以上に「どれだけ時分らしく働ける環境があるのか」と言うのが大事だと思います。繰り返しますが、安心してください。現在は看護師が不足している世の中です。あなたの条件で働くことのできる職場はきっとあります。