まさかの熱中症で病院へ
ある年の8月中旬のことでした。テレビで見たことはありましたが、自分がまさかの熱中症になり、夜、病院へ搬送されました。
何か悪いものでも食べたのかと思うくらい嘔吐して頭はガンガンする中、病院について直ぐに看護師さんが駆け寄ってきて「大丈夫ですか?ここまで頑張りましたね」とまさかの優しい言葉。
大丈夫ですか?だけだったら、大丈夫じゃないから来たんだよ!と思うところでしたが、頑張りましたねの言葉がなんだか嬉しかったのを覚えています。
その後、先生も来て直ぐに点滴開始。 まったく気づきませんでしたが、熱も39.2度もあったそうです。先生は黙々とした感じで必要最低限のことしかしゃべりませんでしたが、看護師さんは私と付き添いできた家族にも声を掛けながらパタパタ動いているようでした。
処置が終わって今日はこのまま入院してくださいと言われストレッチャーに乗せられたまま入院病棟へ運ばれました。
夜中ということもあってなのか、大部屋ではなくてナースステーションの目の前の個室に入ったところまでは覚えています。
話し声で目を覚ます すると・・・
次にふと気づいたのは話し声がしてでした。
まだ気持ち悪さがあって頭はガンガンするものの天井がグルグル回るようなこともなくまわりをみると自分のスマホがあって時間を確認。数時間経ったようで朝方でした。
気持ちも悪いし朝方だしもう一度寝ようと思ったのですが、気になる声。
ナースステーションの目の前なので仕方ないのかもしれませんが、聞こえてくる看護師たちの話し声。
○号室の患者のナースコールがしつこい、1回で用件済ませてほしいわ、○○さん、再婚らしいよ!
などなど、個人情報が駄々漏れ・・・。
ナースコールが鳴ると一度話し声はなくなりますが、はいはいと面倒そうな看護師さんの返事とバタバタと響く足音。寝ようにも寝られませんでした。
まるで別人 ギャップが凄い看護師さん
それからしばらくすると、ナースステーションからまっすぐ足音がして、次に控えめなノックの音。
入ってきたのは搬送された時に優しい声を掛けてくれた看護師さんでした。
「失礼しますね。あぁさっきより顔色も良いですね」
良かったと言いながらにっこり笑う看護師さんは今までナースステーションでケラケラ話をしていた人には見えないくらいの変貌ぶりでした。
患者の前では仕事モードになるということなのでしょうか。すごいといえばすごいのですが、ギャップが凄すぎて驚きました。
看護師の裏を垣間見た気がした2泊3日
本当に目の前にいるときは親切で、迷惑そうな素振りを微塵も感じさせない対応をしてくれるのですが、ナースステーションに戻ってからの切り替わりの話し声。同一人物とは思えないくらいでした。
テキパキ作業をするし患者や家族の前では優しく人柄もいい看護師さんで家族にはとても好評でしたが、夜間の姿を見聞きしてしまった自分はなんだか微妙でした。
看護師さん同士の会話の内容から看護師という職業って本当にストレスが溜まるんだろうなと思った2泊3日の入院でした。
一言
でも、「壁に耳あり障子に目あり」ではありませんが、どこで誰に話を聞かれるかわかりません。
患者さんの個人情報に関わる話は、絶対にだれにも聞こえない場所でするべきだと思います。
「保健師助産師看護師法第42条の2」では以下のように定められています。
保健師、看護師又は准看護師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保健師、看護師又は准看護師でなくなつた後においても、同様とする。
引用元: 保健師助産師看護師法
おそらく、そんな話をしていても今までは問題にならなかったのでしょう。だからこそ、当たり前のように、患者さんに聞こえるはずの場所で、個人情報に関する話をしてしまっているのでしょう。
この辺りは、病院全体の信用にも関わることですので、しっかりと対策をしなければなりません。